3度目の渡航も失敗。もうパリは卒業したほうがいいのかもしれない

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花の都・パリ。誰しもが夢に見る憧れのパリに、これまで渡航したのは3回。でも、強い意思をもってパリを卒業しようと思っている。なぜなら私が旅する時は狙ったかのように最悪のタイミングだから。

目次

はじまりは寒さに耐えかねたパリ

初めてわたしがパリに降り立ったのは2018年の2月のこと。ロンドンからユーロスターに乗って、パリ北駅に到着。思いの外暖かったロンドンで数日過ごしたことが油断につながり、念の為持ってきたマフラーや手袋、ヒートテックといった防寒具はみんなロンドンに置いてきていた。

「なにこれ……。寒い……。」

これがわたしのパリに抱いた最初の感想。そしてノートルダムやシテ島を観光して歩いたけれど、寒くてとてもじゃないけどカメラを構える気にもならない。そう、手をコートのポケットから出すのもツラい寒さなのだ。防寒具を買おうとオペラ座近くのUNIQLOにも立ち寄ったが、かのダイアナ妃も愛用したフランス製の防寒下着・ダマールの国だけあって店頭にヒートテックがほとんど並んでいなかった。

やたら売り場で広くエリアをとってあるボーダーのカットソー。「パリ=ボーダー」のイメージも強いけれど、フランスでそれっぽい格好をしたいなら、UNIQLOで揃えるのがいっとう早そう
ノートルダム寺院の近くにはアツアツのスープやホットワインを軒先で売る店もいっぱい。ここで暖を取ることもしばしば。でも凄まじい寒気ですぐに冷えてしまったのだが……

それでも寒さに凹んでばかりもいられない。憧れのパリ、夢にみたパリ!と自分を鼓舞し、世界遺産にもなっているノートルダム寺院の見学へ。ところが、なぜか突然銃を持った警察官に立ち退くよう命令されてしまった。「もしやテロ?」と、足がすくみながらも一歩ずつ命令に従って後退していたら、またたく間に島一帯が封鎖されてしまった。

今もあれはなんだったのかよくわからないのだけど、パリに精通している人に聞くと「よくあること」といわれてしまった。

こんな物々しい人がゾロゾロやってきたんです
あっという間にノートルダム寺院だけでなく、3ブロック先までキープアウトのテープが張り巡らされました

結局、1泊2日で行ったパリの旅。観光したかった場所もこんな有様で。加えて折からの寒さで心がポッキリ逝ってしまい、ほとんどの時間をホテルで過ごすことに。

ホテルはオペラ座近くで見つけた安宿。予約サイトで見る限り、悪くない見た目だったけれど……これがまた、不幸の始まりで。ホテルの暖房器具(三菱電機製)は壊れており、いくらフロントで人を呼んでも出てこない。室内にいても寒さが身にしみるパリでひとり、布団にくるまってまんじりとせずNetflixでダウンロードした映画を観て過ごすハメになった。

わたしが異常に寒がりだと思わないでほしい。なぜなら翌日のパリは大雪に見舞われ、エッフェル塔でスキーが楽しめるような大寒波となったのだ。つまり、その序章ともいえる「極端に寒い日」に偶然パリに来てしまったわけである。

雪がちらつき始めたばかりのパリ市街。このあと雪は積もり、異例の大雪になっていく……。

リベンジに来た2度目のパリ。今度は「黄色いベスト運動」に重なる

わたしはベルばら検定を受験するほどのヲタクである。前回はベルサイユ宮殿も行けず、このまま「パリは楽しくなかった」記憶で終わらせるわけにはいかない。なんたって憧れのパリなのだ。翌年、再びロンドンの滞在中にユーロスターでパリを訪れてリベンジマッチを果たすことにした。

ユーロスターが発着するロンドンのセントパンクラス駅。駅直結のホテルに泊まっていたので、スーツケースを持っての乗車移動もらくらく

ベルサイユ宮殿へはベルトラで予約したバスツアーで参加した。団体行動がニガテで、自力でどこへでも行くのがモットーの私だが、パリ郊外という立地であることとベルサイユに向かう電車の治安がイマイチだという情報をみて安全を優先したのだ。

ところが発車後も一向にパリの中心部からバスが進まない。英語ツアーだったので添乗員に話しかけるのは語学力上の都合で諦め、バスに乗り続けてベルサイユに到着。ここで衝撃的なアナウンスが……。

「到着が遅れたので見学時間を削ります。」

「なぜ?」と詰め寄る人も多く、漏れ聞いたところでは往路の渋滞は復路でも予想されるとのこと。帰宅時間とも重なるため、運転手が早めに出たいと言っているのだそうだ。3時間ほどあったはずの散策時間はなんと1時間半になり、プチ・トリアノンなど庭園見学は削ることに。

写真は鏡の間。もっと興奮するかと思ったものの、あまり感動がなかったベルサイユ宮殿でした

帰りの道は運転手の予想通り、渋滞にドはまり。予約していたレストランには大遅刻だったのだけど、車窓から見た景色は車線の一部を封鎖している黄色いチョッキのおじさんたちがいっぱい。これが「黄色いベスト運動」としてパリ全域で騒乱になった政府への抗議活動だとあとになってわかるのだけど、偶然にも私はその始まりの光景を目撃していた。

翌日もバスやタクシーで移動して観光しようにも、動かないわ乗れないわ。予定の旅程、半分程度を消化したところでタイムリミットを迎えて再び消化不良のままロンドンへ戻った。あーあ。

それでも来ちゃうパリ。3度目は「年金改革反対デモ」

諦めの悪さでは定評があるわたし。なにしろシンボリックな凱旋門すら見ていないのは無念すぎるじゃないか。

3度目のパリは、これまで見舞われたハプニングとは少々事情が違った。事前に「年金改革反対のデモが行われていて、地下鉄が動いていない」との情報が入っていたからだ。「そんな状況でどうやって観光すればいいのだろう」と不安になる反面「地下鉄がなければバスに乗ればいいじゃない」なんて楽観視もしていた。

加えて購入済みの格安航空券でパリからミュンヘンに飛ぶ行程を組んでいて、キャンセルするとお金は返ってこない。パリ旅行をやめる選択肢はないと言ってよかった。だって格安航空券、ほんと安いんだもん……

実際にパリへ行ってみると、パリ北駅からホテルまでのタクシーすら1時間待ちの大行列! 何度も往復するのが疲れるらしく、同じ方向に行く人を自ら探して満席になるまで載せてから出発する相乗りスタイル。子連れ家族は優先されるヨーロッパスタイルで、何度も後から来た家族連れが寒さにふるえて待つ列を横目に優先乗車していく。なんとなくイヤな予感というか、よくない流れだなあとはこの時点で思っていた。

最寄りのエトワール駅の構内。自動運転している2路線以外は運休状態。朝と夕の通勤時間帯だけ走っている路線もあるけど、満員すぎて埼京線育ちでも乗るのは不可能

この地下鉄運休は自分が考えていたよりも影響が大きくて。どこへ行くにもバスかタクシー、徒歩で移動するしかない。バスはオーバーツーリズムの京都状態で、到着したとしても満杯で乗ることすらできない。となるとタクシーなのだけれど、市民が地下鉄が動いていないものだから自家用車で移動し、いつも以上に大渋滞。車を諦めた人が自転車で走行するのだけど、おかげで事故が3~4倍になったとかで至るところに警察官がピリピリしながら立っていた。

途中、知り合いとランチの約束をしたのだけれど、お互いの中間地点に行くために徒歩45分かけて歩いた。久しぶりの再会も積もり積もったパリの交通事情の愚痴に終始し、今もほかの話題の記憶がない。なんでも彼女はシャルル・ド・ゴール空港から市街地に出るのに3時間かかってしまったらしく、それは愚痴を言い続けたくもなるのも納得だなあと思ったのだけは鮮明に覚えている。

翌日も状況は変わらずで、予約していたイブ・サンローランの美術館はバスに乗車して向かっていたのに開館時間内にたどり着けず。チケット代を無駄にしただけでなく、疲れ切って今回も旅程の半分しか消化できない滞在にひっそり枕を濡らした。

パリとわたし。縁がないのかもしれないとの考えに至る

3度目は覚悟をして旅行したものの、こう3度もトラブルが続くとこんなふうにも考えてしまうわけで。

わたし、前世でパリ追放になったのだと思う🤔

一昨年→大寒波でエッフェル塔でスキー
去年→黄色いベスト運動
今年→ストライキ

— 大浦春堂 (@OhuraSyundo) December 20, 2019

あれほど憧れのパリだったのに、どんどんわたしのなかで苦しい思い出が蓄積してしまう。相性が悪いのか、はたまた前世の因縁なのか。いずれにしても、パリはしばらく遠ざかるのが懸命かもしれない。そんなことを思っていたら、今度はコロナ禍でヨーロッパそのものに行けなくなってしまった。

でもこの地下鉄ストライキが12月で、日本にも上陸騒ぎがおきたのが2月前後だと考えると、すごい時期にヨーロッパを旅して歩いていたなあ……

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