広島旅行の帰りに、駅ナカで見つけたセーラー万年筆の「折り鶴フォント万年筆」。思いもよらない、ご当地万年筆を発見してお土産に購入しました。2,090円というリーズナブルな価格なのに、カリカリとしたニブの書き心地が好み過ぎて目下トラベルノートの相棒として愛用中。「折り鶴フォント万年筆」の概要と使用感をレビューします。
「折り鶴フォント万年筆」の外観
広島といえば、万年筆ファンにはおなじみの呉発祥・セーラー万年筆が思い浮かぶ人も多いはず。実は今回、ご当地の物産を扱うショップで「広島限定のご当地インクや万年筆があるかも?」なんていう気持ちで物色していて。それで見つけたのがこの「折り鶴フォント万年筆」でした。
ちなみにご当地インク、戦艦大和の船体カラーをイメージしたグレーのインクがあるんです。
真っ赤な化粧箱に収まった、艶やかな赤い軸の「折り鶴フォント万年筆」。売り場で手に取った際「広島だから折り鶴のマークが入っているのかな」と思っていましたが。この中央の折り鶴は絵ではなくてフォントなんですね。私は知らずに買いましたが、Yのフォントがプリントされていました。A、R、T、H、S、Yの6文字のいずれかが入っているそうです。透明カバーなので、気に入ったフォント体があればその場で選んで買うのもよさそう。知っていたらイニシャルのSを買ったんだけどなあ。
箱の裏書きにはこんなストーリーが書かれていました。
75年前は草木も生えないだろうと言われながら、水と緑に恵まれ、活力あるまちに復興した「広島」を感じてほしい。そして、手にした人が、ほっと優しい気持ちになれるように。地球の全ての人が幸せを感じられるように。そんな思いを込めました。
EARTH Hiroshima
この万年筆を企画・販売しているのは広島発のEarthHiroshimaというブランドで、広島の製造業とクリエイターが連携して平和への願いを込めた商品を創り、販売しているそうです。この万年筆はまさに地元のセーラー万年筆と平和の願いをひとつにして作った、そんな一品だったのです。
「折り鶴フォント万年筆」のボディ
日本の万年筆って真ん中に丸みがある曲線タイプが多いのですが、この丸みがあまり好みではなくて。書き味はよくても、使うテンションが上がらないという……。
書きやすさを追求した上でその形であっても、直線のデザインが好き。
その結果、最近ではLAMMYやPelikanばかりを買ってしまいました。それゆえに、この直線のボディを見て瞬時に購入決定。
私が買ったのは赤ですが、このほか青もありました。首軸はいずれも黒で、どことなく赤は和モダンの艶っぽい雰囲気。
ペン先のハート穴は、平和の願いからハート型。プラチナ万年筆がハートなのは広く知られるところですが、セーラー万年筆には珍しいものでした。
項目 | 詳細 |
---|---|
価格 | 2,090円 |
カラー | 赤、青 |
サイズ | 13.5mm×136mm |
ペン先 | F(細字) |
「折り鶴フォント万年筆」の書き心地
付属でカートリッジインクが2本ついていたので、とりあえずはこれで試し書き。細字というわりに、わりと厚みのある文字が書けました。アルミの軽量なボディですが、書くときにはキャップをジョイントさせれば重心もしっかり安定して書くことができます。柔らかいニブよりも硬くてしならないタイプが好きなので、これはカリカリと書ける硬さで。まさに好みの一本でした。
「折り鶴フォント万年筆」レビューまとめ
最初は広島旅行の思い出の一本、くらいに軽く考えていました。でも、使ってみると好みのニブで使う頻度が高い一本となりました。特に軽さは魅力的で、打ち合わせの携行品としてもトラベルノート書き用に連れていく一本としても◎。
ちなみにトラベルノートはこんなセットにして持ち歩いています。
この万年筆はご当地限定というわけではなく。BASEで公式販売もしているので、ご興味のあるかたは手にとって見てください!