いい風呂の日のおもしろイベント『いいふろナイト』で、もうひとつ目玉になっていたのが、ペンキ絵の職人の丸山清人氏によるパフォーマンスでした。ペンキ絵を描く人を“銭湯絵師”とか“浴場背景画絵師”いうらしく。もう日本にはこの職業を名乗る人は丸山さんを含めて2人だけだというから驚き。しかも実演であの銭湯につきものの富士山絵を描くというので、こちらも写真を撮りまくってきたのでまとめてUPします~。
下絵なんてあるようでいてない、でも仕上がりはたったの数時間!
イベント会場の一角にパネルが用意され、トークショーの間に丸山さんが黙々と絵を描くというシュールな雰囲気でした。雄大な富士山の絵と松原が仕上がる予定だそうですが、大体の下絵をざっくりと描くのかと思いきや!
わかりますかね? 入場した時点ではもう富士山は出来上がってしまっていた(そもそも最初から観たかったんだけど・・・なぜ?)のですが、右には木のパネルに白ペンキで描き込むもののアウトラインだけ入っていることがわかります。
アップにするとこんなかんじ。岩っぽい雰囲気です。
濃い色からぺたぺたと塗っていっているようです。そして上から淡い色を塗り重ねて奥行き感を出しています。
これはさざ波を白いペンキで塗り足しているところ。
壇上ではトークショーの真っ最中でしたが、スクリーンの右上にワイプで絵の進行が映されます。ただ、あっという間に仕上がっていくので途中で慌ててペンキ絵の話題にカットインするほど。
最後は丸山さんのサインを入れて完成!
そして壇上にあがり、町田氏とともに銭湯トーク。誰も突っ込まなかったけどトレーナーが「NEWYORK」(入浴)になっていた! 出来上がったペンキ絵は、掛川から見た富士山をイメージで描いたんだそう。丸山さんの脳内イメージなので、実際にこういう場所があるかどうか知らないというのも面白いw
なぜ富士山が銭湯にはお決まりの絵なのかというと、富士山を描いたら子供が喜んだことから全国的に富士山を描くようになったんだ・・・というざっくりとした話も聞けました。
実際の銭湯での作業は、2時間半程度で描き上げるんだそうで。普段がそうなら、この大きさのカンバスならば早く仕上がっちゃうよな~。
使っているお道具類も見せていただきました。色の少なさもさることながら、筆もこれだけ。凄い・・・。
今年80歳になる丸山さんですが、今では銭湯だけでなく老人ホームや店舗の壁面にもこうした絵を描きに行くのだそう。年齢を感じさせないエネルギッシュな筆使いとお茶目なトークにすっかりファンになってしまいました。