韓国・慶州市の佛国寺で垣間見たシルクロード

韓国・慶州市の佛国寺で垣間見たシルクロード

以前、運営している御朱印サイトでも仏国寺で御朱印をもらった記事を書いているのですが、改めてブログでも記事を書いておこうかと。

ツアー参加でないかぎり、ソウルからKTXで移動して更に最寄り駅からタクシーで1時間と、アクセスは最高に悪い場所にある佛国寺。でも「世界遺産好きとしては行ってみないと!」と頑張りましたが、その価値あります。お寺の装飾のそこここに奈良の寺院に通ずるところがあって、シルクロードの通過点を実感させてくれました。

 

佛国寺ってどんなお寺よ?という人のために

佛国寺は751年に創建された寺院です。世界遺産に登録されたのは1995年。近隣の史跡、石窟庵とともに新羅の仏教美術が高い評価を得て「石窟庵と佛国寺」として登録されました。「屋根のない博物館」ともいわれる一帯には、古墳も多くて古代史ファンにはワクワクしっぱなし。

あいにく移動に時間がかかったため、滞在時間はわずか1時間半。泣く泣く佛国寺だけを見学して帰路についたけれど、建造物がすばらしかったです。

 

佛国寺の代表的な建造物いろいろ

まず、最初に見えてくるのは国宝になっている青雲橋と白雲橋。石の階段の上段が青雲橋で中下段が白雲橋と分かれているそう。橋を渡りきると俗界から極楽浄土に至ると考えられているそうな。これは今も残る数少ない創建当時の建物なんですって。

泛影楼は経典を納めていた建物と推測されていて、この建物はいまから30年ほど前に再建築されています。

世界遺産に多くの建造物が登録されている佛国寺ですが、16世紀の“文禄・慶長の役”いわゆる豊臣秀吉の朝鮮出兵で多数が破壊されています。この建造物も石の土台は創建時のものですが、上のものは再建です。実際に自分の足でこの地まで来てみると、安土桃山時代にここまで来ていたのか・・・と移動距離に驚かされます。

さっきの橋を渡った先に位置する極楽殿。その名のとおり、極楽浄土の世界を表しています。現在は橋の通行ができないため、横道をぐるっと回って到着します。

お堂の中には国宝に指定されている阿弥陀佛如来坐像が安置されていました。こちらも再建です。

撫で牛ならぬ、撫でイノシシがいました。みんなが撫でていくのでツルッツルです。

仏様は撮影不可でしたが、お堂の一部はお声がけして撮影させていただきました。お堂には蓮の花をかたどった提灯がいっぱい! 信者が献灯していくそうで、白い蓮もありました。

柵で覆われた中にあるのが国宝の舎利塔です。高麗初期のもので、一度日本に渡りましたが1933年に返還されました。

これは多宝塔といって、新羅時代の建造物で創建当時のものです。四方に獅子がついていたそうですが・・・

現在はこの1体のみ残っているそうです。失われたのは第二次世界大戦の頃だとか。

 

はじめてきたのに懐かしいこの感じ

なぜか佛国寺を散策していると、不思議なことに「懐かしいなあ」と感じたわたし。観ていくにつれて「ああそうか、奈良だ」と思いました。奈良のお寺の装飾に通ずる意匠が多いことに気づいたんです。たとえば・・・

この天井の装飾絵は、天平時代の建造物を彷彿とさせます。

ワタシ的に大好きな鴟尾もこのとおり。

なんとなく、日本のお寺も薬師寺あたりは創建当時ってこんな感じだったのでは?なんて想像をたくましくしてみたり。

仏教はインドで生まれたのち、シルクロードを通じて中国、新羅・任那・百済の朝鮮三国時代の百済から日本へと伝来しています。佛国寺をみて、ここがその文化の通過地点であったことを実感させられました。

 

 icon-star-o この旅のポイントまとめ
・ 最寄り駅からタクシーで1時間かかる場所にある
・ 創建当時の建物や国宝が観られる
・ 日本の天平時代に建てられた寺院と共通点を感じさせてくれる

 

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この場所はここにあります

佛国寺

慶尚北道慶州市進峴洞15-1

 

編集者とか旅ライターとかやってます。御朱印と寺社旅メディア「ご朱印びと」運営中。ビールはアサヒスーパードライ派。お米は彩のかがやき派。アジアや日本をふらふら旅して、美味しいごはんをたらふく食べてます。お仕事のご依頼はコンタクトフォームからどうぞ。

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