二度目、三度目の広島旅行にでかける人におすすめなのが“鮮度抜群のおいしい海の幸をフェリーに乗って江田島まで食べに行く”という贅沢なグルメ旅です。
おいしい海の幸が「もうお腹いっぱい!」というほど食べられるのが、江田島にある「坪希旅館」です。創業130年の割烹旅館で、往時は同じ江田島にある海軍兵学校の生徒や海軍幹部も訪れていたとか。
坪希旅館がある江田島へ行くには、まず宇品へ
広島駅に到着したら、路面電車で「宇品(広島港)」を目指しましょう。ガタコトと揺られて30分程度。タクシーなら15~20分、3,500円ほどで到着です。
ここからはフェリーに乗って移動します。チケットを買いに券売所へ……
切符は「中町」港までを買い求めます。出航時間ギリギリに行くと、のんびりとした券売所の対応に慌てることになるので少し余裕があると安心です。
[sanko href=”http://setonaikaikisen.co.jp/kouro/highspeedship4/” title=”広島⇔江田島能美(高田・中町)高速船時刻表” site=”瀬戸内海汽船”]
乗るフェリーは地元の人の生活の足となっているもの。屋内の1階席のほかに潮風を感じられるデッキ席が2階にあります。雨の日はビニールのカーテンがかけられているので、ずぶ濡れになる心配はありません。天候によっては波が高く、結構なスピードで走るので乗り物酔いしやすい人は1階席がおすすめです。
「坪希旅館」まではタクシーか事前予約で送迎を頼もう
フェリーで海原を走ること25分、中町の港に到着です。見ての通り、周囲にはなにもなく。ここから坪希旅館までは車で10分ほどかかりるので、予約時に送迎をお願いしておくのがよいかと。
フェリー乗り場の隣で借りられるレンタルサイクルもありますが、アップダウンが激しい場所も通るので移動はキツそうです。
「坪希旅館」の味のある門構えは、否が応でも歴史を感じさせてくれます。垣根がレンガで組まれているのも、なんだか江田島っぽいような。
お店には12時少し前に到着しましたが、もう店内は人の賑やかな声でいっぱい。聞けば予約で満室だとか。予約は直前では取れないことも多いので、早めにお問い合わせをとのこと。
外観は一部アルミサッシを取り付けてあり、改築の様子が伺える「坪希旅館」。中に入ると、立派な梁や使い込まれて独特の光沢を帯びた手すりが目に飛び込んできました。
ロビーには民芸品や立派な絵皿などが無造作に並べられているのですが、来訪した政治家や警察官、官僚などの色紙もぎっしりと展示されていました。ただのサインではなく「坪希旅館」への贈る言葉なのがユニークです。
「坪希旅館」名物! 採れたて地魚の舟盛り
食事は昼と夜の2部ですが、すべてコースになっていてお代は5,000円~。人数や季節によって内容が変わります。ちなみに、この撮影時には5人でお昼の食事に行ったときのものです。
先付
まずは小鉢4つから。サラダやもずく酢、くじらの酢味噌和え、きのこの含め煮。仲居さんが忙しく部屋から部屋へと飛び回っているので、お料理の説明はあまりなく。こちらからどんどん聞いてしまったほうがよさそうです。
貝のお造り
たっぷりの海藻とアワビのお造りです。薄くスライスされていますがコリッコリ! 揃いも揃ってビール好きで出かけたので、はやくもビールが9本空いてしまいました。
鯛&伊勢海老のお造り
そうこうしているうちに、特大の刺身盛りの登場です。
鮮度バツグンで、身はぷりっぷり。レモンが大量に添えてあったので、レモンを絞っていただきましたが、テーブルや小皿に粗塩があるともっとよかったなあと思ったり。
伊勢海老も身がぎっしり。最後にはアラ汁にしてもらえるそうですよ。
車エビの踊り食い
ツヤッツヤの車海老をザルとボウルと一緒にもって仲居さんが登場すると、やおら手袋をはめて殻をムキムキ。
次から次へと鮮やかな手つきでエビを剥いていく仲居さん。剥いたエビはすぐにいただきます。
口のなかでもピチピチと跳ねるエビに舌鼓。こういうのは港町ならではの食の楽しみですよね。
鯛の釜飯
のちのち考えると、着火するタイミングを仲居さんがミスしたとしか思えないのですがかなり早いタイミングで炊けた鯛の釜飯。出汁がたっぷりでて美味しいごはんでしたが、このあとの料理の数々を予想だにせず…。早くもお腹にパンチがあるものをいただいてしまいました。
鯛のポアレ
和食のコースなのに意表をついて洋風料理も出されました。鯛とトマト、玉ねぎのポアレです。鯛と野菜の旨味がギュッと濃縮されていました。
豚の角煮
ややあっさりめの味付けをした豚の角煮。お魚料理だけだと思っていたのに、なかなかバラエティに富んだコースです。お肉はホロホロ!
車海老の天ぷら
抹茶塩でいただく天ぷらも。ほんとにこれでもか、という量が出ますね。混んでいるので致し方ないのですが、天ぷらが冷めてしまっていたのは残念。
鯛の煮付け
甘めに炊かれた鯛の煮付け。白いごはんと合いそうなのですが、すでにもう鯛めしを平らげたあとでお腹がいっぱい……。
茶碗蒸し
三つ葉にカマボコ、しいたけのオーソドックスな茶碗蒸し。ツルンと入るので、きつくなってきたお腹にも優しい一品です。
にゅうめんのおつゆ
たっぷりのネギと鯛のお出しがきいたおつゆ。にゅうめんも入って、これまたボリューミー。
伊勢海老のアラ汁
最後にはアッツアツのアラ汁が出されました。エビから出る出汁の味わいが最高なのに、お腹いっぱいすぎてなんだかもったいない。
「坪希旅館」の料理、その感想
噂には聞いていたけれど、「坪希旅館」で出される料理はとにかくスゴイ量! 念のため新幹線のなかではお弁当を控えめにして調整したけど、それでもそれでも食べきれないような量です。
自他共に認める大食漢なのですが、ビールも大量に飲みながらだとお腹がパンパンになりますね。女将さんがつかまらなかったので聞けなかったけれど、海軍さんが食べにくることを想定した量なのかなあ。だとすると、この量はすごく納得してしまうのですが。
食事代はビールやウイスキー、日本酒を飲みながら食べて一人9,000円程度でした。絶対、これは安いと思う!
採れたて、鮮度抜群のお刺身のおいしさは海が近い割烹旅館ならでは。絶品のお刺身と魚料理を食べるためだけに江田島に来る。そんな旅って、大人ならではの贅沢ですよね。
この記事が誰かのお役にたてますように。
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